ゴミ辞典

更新日 2026-08-05

引っ越しで覚え直すのは家具ではない|自治体で割れる品目・割れない品目

要点

大型家具の扱いは全国でほぼ揃っています。割れるのは毛布・ライター・スプレー缶・掃除機といった中くらいのもの。引っ越したときに覚え直す必要があるのはこちらです。

引っ越し先で分別を覚え直すとき、多くの人はまず大きなものを心配します。ソファーはどうやって捨てるのか、ベッドは何円かかるのか。ところが当サイトが121自治体の公式案内から集めた区分を横断で数えると、大型家具はほとんど全国共通でした。前の住所の感覚が通じないのは、もっと小さいものです。

以下はゴミ辞典編集部の見解です。個々の品目の区分・手数料は各自治体の公式案内が正であり、このページの数字は当サイトが集めた出典つきデータの集計にもとづく分析です。

大型家具は覚え直さなくていい

品目掲載市区最多の区分一致率
ソファー109市区粗大ごみ 98市区90%
自転車118市区粗大ごみ 100市区85%
マットレス113市区粗大ごみ 90市区80%

大きくて運びにくいものは、どの自治体も同じ結論に落ち着きます。収集車に積めない、袋に入らない、という物理的な事情が全国で共通しているからです。ソファーの区分を引っ越し先で調べ直す時間は、ほぼ無駄になります。

調べる価値があるのは、区分ではなく手数料と申し込み方のほうです。同じシングルベッドが、川口市では310円、相模原市では1,600円。5倍の開きがあります。区分は共通でも財布に効くのはこちらです。

割れるのは、手のひらから両手で持つくらいのもの

品目掲載市区分かれた区分最多でも
毛布81市区5通り粗大ごみ 26市区(32%)
ライター117市区7通り燃やさないごみ 40市区(34%)
モバイルバッテリー107市区6通り有害・危険ごみ 43市区(40%)
スプレー缶119市区5通り資源・金属回収 45市区(38%)
扇風機79市区4通り粗大ごみ 35市区(44%)
掃除機111市区6通り燃やさないごみ 52市区(47%)

毛布は多数決が成立しません。81市区のうち粗大ごみが26、燃やすごみが24、資源が23。三つの区分がほぼ同じ数で並んでいます。足立区は粗大ごみ、豊島区は資源(段ボール・紙・布類の日)、千葉市は可燃ごみ。どれも公式に書かれた正しい扱いです。

モバイルバッテリーはさらに極端です。有害・危険ごみとして集める市区が43、自治体では集めず回収協力店やボックスに出させる市区が38。ほぼ半々で、真っ二つに割れています。足立区は「区では収集しない」と書き、板橋区は不燃ごみとしたうえで回収ボックスを案内しています。どちらの区に住んでいるかで、やることが根本から変わります。

「迷ったら粗大ごみ」は、お金の面では最善ではない

大きさで迷ったとき、粗大ごみで申し込めば置いていかれる心配はありません。ただしその判断は、無料で出せたものに手数料を払う結果になることがあります。

品目燃やさないごみとする市区粗大ごみとする市区
掃除機52市区37市区
トースター33市区4市区
プリンター21市区12市区

掃除機は見た目の大きさに反して、燃やさないごみとして袋で出せる市区のほうが多い品目です。北区は燃やさないごみ(30cm角以上は粗大ごみ)、港区は粗大ごみ。同じ23区で割れています。

手順はこうです。まず一番長い辺を測る。次に住んでいる自治体のサイズ基準を見る。基準を下回っていれば袋で出せます。この2ステップを踏むだけで、掃除機やトースターに払わなくていい手数料を払わずに済みます。

引っ越したら、この順番で確認する

  1. 毛布と布団。資源として集める区か、粗大ごみか。ここが最も割れます
  2. ライター・スプレー缶・カセットボンベ。中身の抜き方と出す袋の指定が自治体で変わります。危険をともなうため、手順は住んでいる自治体の公式の書き方どおりに行ってください
  3. モバイルバッテリーと充電式の家電。自治体が集めない地域があります
  4. 掃除機・トースターなどの中型家電。サイズ基準を先に見る
  5. 大型家具は最後でかまいません。区分より、手数料と申し込み方だけ確認します

自治体の公式サイトは、自分の市の住民に向けて自分の市の答えだけを書きます。「前の市と何が違うか」は、公式のどこにも書かれていません。当サイトが121自治体を横断で持っているのは、その差分を出すためです。お住まいの自治体の品目別一覧から、上の順番で確認してください。

この見解の作り方

数字は当サイトが自治体公式の品目別一覧から1件ずつ記録したデータの集計です。各セルに出典URLと確認日を持たせ、品目ページと自治体ページに掲載しています。集計時は自治体ごとの表記を8つの大分類に丸めており、丸めた事実は表示にも明記しています。掲載市区が30以上の品目だけを比較対象にしています(母数が小さいと最多が偶然で決まるため)。

区分や手数料そのものは、必ずお住まいの自治体の公式案内で最終確認してください。制度は年度で変わります。

この判断が関わる品目

この集計を引用するとき

出典を書けば引用して構いません。申請は要りません。

ゴミ辞典「引っ越しで覚え直すのは家具ではない|自治体で割れる品目・割れない品目」https://gomijiten.com/rule/jichitai-sa/(閲覧日を記入)

数字は自治体と年度で変わります。守ってほしいことは引用・二次利用についてにまとめました。

よくある質問

Q引っ越したら、まず何を確認すればいいですか。

毛布・ライター・スプレー缶・掃除機の4つです。当サイトの横断集計で、この4品目は最も多い区分でも全体の半分に届かず、前の住所の感覚が最も外れやすい品目でした。逆にソファー・ベッド・自転車のような大型家具は9割前後の市区が粗大ごみで一致しているため、覚え直す必要はほとんどありません。

Q迷ったら粗大ごみで申し込めば安全ですか。

安全ですが、お金を余分に払うことがあります。掃除機は当サイトが確認した111市区のうち52市区が燃やさないごみで、粗大ごみとしているのは37市区です。燃やさないごみで出せる市区で粗大ごみを申し込むと、無料で出せたものに手数料を払うことになります。サイズの基準を先に確認してください。

Q同じ品目なのに、なぜ自治体でここまで違うのですか。

家庭ごみの処理は市区町村の仕事で、持っている焼却炉・破砕設備・資源回収のルートが自治体ごとに違うためです。毛布を資源(古布)として集めるルートがある区は資源に、無い市は可燃や粗大に回します。どちらかが間違っているわけではありません。

Qこの集計はどうやって作っていますか。

各自治体の公式の品目別一覧を1件ずつ読み、品目・区分・出典URL・確認日を記録しています。集計するときは自治体ごとの表記(「燃やさないごみ」「不燃ごみ」「埋立ごみ」など)を8つの大分類に丸めています。丸め方は品目ページにも明記し、元の表記と公式リンクは必ず残しています。

出典