引っ越し先で分別を覚え直すとき、多くの人はまず大きなものを心配します。ソファーはどうやって捨てるのか、ベッドは何円かかるのか。ところが当サイトが121自治体の公式案内から集めた区分を横断で数えると、大型家具はほとんど全国共通でした。前の住所の感覚が通じないのは、もっと小さいものです。
以下はゴミ辞典編集部の見解です。個々の品目の区分・手数料は各自治体の公式案内が正であり、このページの数字は当サイトが集めた出典つきデータの集計にもとづく分析です。
大型家具は覚え直さなくていい
| 品目 | 掲載市区 | 最多の区分 | 一致率 |
|---|---|---|---|
| ソファー | 109市区 | 粗大ごみ 98市区 | 90% |
| 自転車 | 118市区 | 粗大ごみ 100市区 | 85% |
| マットレス | 113市区 | 粗大ごみ 90市区 | 80% |
大きくて運びにくいものは、どの自治体も同じ結論に落ち着きます。収集車に積めない、袋に入らない、という物理的な事情が全国で共通しているからです。ソファーの区分を引っ越し先で調べ直す時間は、ほぼ無駄になります。
調べる価値があるのは、区分ではなく手数料と申し込み方のほうです。同じシングルベッドが、川口市では310円、相模原市では1,600円。5倍の開きがあります。区分は共通でも財布に効くのはこちらです。
割れるのは、手のひらから両手で持つくらいのもの
| 品目 | 掲載市区 | 分かれた区分 | 最多でも |
|---|---|---|---|
| 毛布 | 81市区 | 5通り | 粗大ごみ 26市区(32%) |
| ライター | 117市区 | 7通り | 燃やさないごみ 40市区(34%) |
| モバイルバッテリー | 107市区 | 6通り | 有害・危険ごみ 43市区(40%) |
| スプレー缶 | 119市区 | 5通り | 資源・金属回収 45市区(38%) |
| 扇風機 | 79市区 | 4通り | 粗大ごみ 35市区(44%) |
| 掃除機 | 111市区 | 6通り | 燃やさないごみ 52市区(47%) |
毛布は多数決が成立しません。81市区のうち粗大ごみが26、燃やすごみが24、資源が23。三つの区分がほぼ同じ数で並んでいます。足立区は粗大ごみ、豊島区は資源(段ボール・紙・布類の日)、千葉市は可燃ごみ。どれも公式に書かれた正しい扱いです。
モバイルバッテリーはさらに極端です。有害・危険ごみとして集める市区が43、自治体では集めず回収協力店やボックスに出させる市区が38。ほぼ半々で、真っ二つに割れています。足立区は「区では収集しない」と書き、板橋区は不燃ごみとしたうえで回収ボックスを案内しています。どちらの区に住んでいるかで、やることが根本から変わります。
「迷ったら粗大ごみ」は、お金の面では最善ではない
大きさで迷ったとき、粗大ごみで申し込めば置いていかれる心配はありません。ただしその判断は、無料で出せたものに手数料を払う結果になることがあります。
| 品目 | 燃やさないごみとする市区 | 粗大ごみとする市区 |
|---|---|---|
| 掃除機 | 52市区 | 37市区 |
| トースター | 33市区 | 4市区 |
| プリンター | 21市区 | 12市区 |
掃除機は見た目の大きさに反して、燃やさないごみとして袋で出せる市区のほうが多い品目です。北区は燃やさないごみ(30cm角以上は粗大ごみ)、港区は粗大ごみ。同じ23区で割れています。
手順はこうです。まず一番長い辺を測る。次に住んでいる自治体のサイズ基準を見る。基準を下回っていれば袋で出せます。この2ステップを踏むだけで、掃除機やトースターに払わなくていい手数料を払わずに済みます。
引っ越したら、この順番で確認する
- 毛布と布団。資源として集める区か、粗大ごみか。ここが最も割れます
- ライター・スプレー缶・カセットボンベ。中身の抜き方と出す袋の指定が自治体で変わります。危険をともなうため、手順は住んでいる自治体の公式の書き方どおりに行ってください
- モバイルバッテリーと充電式の家電。自治体が集めない地域があります
- 掃除機・トースターなどの中型家電。サイズ基準を先に見る
- 大型家具は最後でかまいません。区分より、手数料と申し込み方だけ確認します
自治体の公式サイトは、自分の市の住民に向けて自分の市の答えだけを書きます。「前の市と何が違うか」は、公式のどこにも書かれていません。当サイトが121自治体を横断で持っているのは、その差分を出すためです。お住まいの自治体の品目別一覧から、上の順番で確認してください。
この見解の作り方
数字は当サイトが自治体公式の品目別一覧から1件ずつ記録したデータの集計です。各セルに出典URLと確認日を持たせ、品目ページと自治体ページに掲載しています。集計時は自治体ごとの表記を8つの大分類に丸めており、丸めた事実は表示にも明記しています。掲載市区が30以上の品目だけを比較対象にしています(母数が小さいと最多が偶然で決まるため)。
区分や手数料そのものは、必ずお住まいの自治体の公式案内で最終確認してください。制度は年度で変わります。