同じ「車を手放す」でも、売る・譲るときと、解体して捨てるときでは手続きが別です。売る側は所有者を書き換える移転登録、捨てる側は登録そのものを消す永久抹消登録。国土交通省は移転登録を「所有者を変更する際に必要な手続」と説明しています。
手数料も違います。移転登録は窓口700円・OSS600円で、永久抹消登録は無料(いずれも令和8年4月1日現在)。登録が残る手続きのほうが有料という並びになっています。
必要書類
国土交通省が挙げているのは次の書面です。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 移転登録申請書(自動車検査証変更記録申請書) | — |
| 手数料納付書 | 窓口700円・OSS600円 |
| 譲渡証明書 | 譲渡人は実印を押印 |
| 新旧所有者の印鑑(登録)証明書 | 発行されてから3ヶ月以内のもの |
| 新旧所有者の委任状 | — |
| 使用者の委任状 | — |
| 自動車保管場所証明書 | 車庫証明 |
| 使用の本拠の位置を証するに足りる書面 | — |
| 使用者の住所を証するに足りる書面 | — |
| 自動車検査証 | — |
| 旧所有者の氏名又は名称の変更の事実、若しくは住所のつながりが証明できる書面 | 変更がある場合 |
| 事業用自動車等連絡書 | 事業用の場合 |
| 事業用自動車等連絡書、レンタカー事業者証明書又はワンウェイ方式実施事業者証明書 | 該当する場合 |
相手が必要な書類が入っているのが、捨てるときとの一番の違いです。新所有者の印鑑登録証明書と委任状、それに車庫証明は、こちらだけでは用意できません。個人間で譲る場合は、書類がそろうまでの日数を先に決めておかないと、車だけ先に渡って登録が残る形になります。
住所のつながりを証明する書面が要るのは抹消登録と同じです。引っ越しを重ねてから車検証の住所を直していない場合、ここでつまずきます。
リサイクル料金は戻ってくる側
自動車リサイクル料金は、多くの車で新車購入時などに預託が済んでいます。中古車として売る場合、その分は買う側から受け取る形になります。自動車リサイクル促進センターは「相手方から車両価値金額+リサイクル料金相当額を受取ります」としています。
ただし資金管理料金は除かれ、最初にリサイクル料金を支払った方の負担です。全額が戻るわけではありません。解体して手放す場合の扱いは廃車の費用にまとめています。
売ったお金に税金はかかるか
国税庁は「通勤用の自動車」を、譲渡による所得が課税されない生活用動産として挙げています。詳しくは車を手放したときの税金に分けました。
名義を移さずに解体するとき
一時抹消登録を済ませた車の所有者を変えるだけなら、手数料一覧表に「一時抹消後の所有者変更 無料」の行があります。売るのか捨てるのかが決まりきらないうちは、先に一時抹消登録で税を止めておき、行き先が決まってから次の手続きへ進む順にもできます。
最終確認は、手続きを行う運輸支局等へお願いします。