車を手放すときのお金の話は、出ていく税と戻ってくる税が混ざって語られがちです。国税と地方税で窓口も違うので、いったん分けます。
なお、このページは公表されている一次情報を並べたものです。個別の課税関係の判断は所轄の税務署へお願いします。
売った利益のほう
国税庁は、譲渡による所得が課税されないものとして次のように挙げています。
家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産の譲渡による所得
「通勤用の自動車」が名指しで入っています。家具や衣服と同じ並びです。同じ生活用動産でも、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで1個または1組の価額が30万円を超えるものは、この扱いから除かれます。
ただし、生活に通常必要な動産に当たるかどうかは車の使われ方によります。当てはまらない場合は、総合課税の譲渡所得として計算することになります。
当てはまらない場合の計算
国税庁が示している計算は次のとおりです。
- 短期・長期それぞれについて 総収入金額 -(取得費 + 譲渡費用) を計算する
- 合算した譲渡益から特別控除額を差し引く
- 特別控除額は短期譲渡所得と長期譲渡所得の合計で50万円まで。まず短期の譲渡益から控除し、残りがあれば長期の譲渡益から控除する
短期と長期は所有期間5年で分かれます。5年以下が短期、5年を超えるものが長期で、長期は総所得金額に合算するとき「その2分の1に相当する金額」になります。
中古車は取得費より高く売れる場面が限られるため、そもそも譲渡益が出ないことがあります。取得費と譲渡費用がいくらかで結論が変わるところなので、金額の当てはめは税務署に確認してください。
戻ってくるほう
| 税 | 戻る条件 | 申請 |
|---|---|---|
| 自動車重量税(国税) | 解体まで進み、車検残存期間が1か月以上あること | 永久抹消登録申請書または解体届出書と同時に還付申請書を出す |
| 自動車税・種別割(都道府県税) | 抹消登録したこと | 東京都の場合は不要(通知が自動で届く) |
| 軽自動車税・種別割(市区町村税) | 市区町村ごとに扱いが決まる | お住まいの市区町村へ確認 |
自動車重量税は、国税庁が対象を「解体を事由とする永久抹消登録申請書または解体届出書を運輸支局等に提出すると同時に還付申請書を提出したもの」と定めています。後日に回すと対象になりません。還付金が支払われるまで、おおむね2か月半程度かかります。
自動車税(種別割)は都道府県税です。東京都主税局は「抹消登録した月の翌月分から自動車税を減額します」とし、「還付金が発生しますと、自動的に納税義務者(受領権者)に還付に関する通知を送付しますので、別途還付申請の手続をする必要はありません」としています。
軽自動車税だけ年度で切れる
軽自動車税(種別割)は市区町村税で、月割の考え方が自動車税と同じとは限りません。京都市は「4月1日現在の車両所有者に軽自動車税がかかります」、大阪市は「この申告を4月1日までに行えば、その年度の軽自動車税はかかりません」としています。
年度の境目に手続きが間に合うかどうかで1年分が変わる形になります。原付の場合は抹消日の数え方が自治体で違うので、原付の廃車手続きに比較を出しました。
手続きの側から見るなら
- 解体して手放す → 永久抹消登録・解体届出
- 売る・譲る → 車を売る・譲るときの必要書類
- 手数料と費用の全体 → 廃車の費用
最終確認は、所轄の税務署・登録先の都道府県税事務所・お住まいの市区町村へお願いします。